美容皮膚科で受けられるピーリングには、様々な種類があります。その中でも、肌表面へのダメージが小さい施術が、マッサージピールです。そこで、今回は、マッサージピールの特徴についてご紹介します。
マッサージピールとは?
マッサージピールとは、イタリア製の「PRX-T33」と呼ばれる専用の薬剤を使った、ケミカルピーリング治療です。コラーゲンの生成を促す効果があるため、クリニックによっては「コラーゲンピール」と呼ばれることもあります。
薬剤に含まれるトリクロロ酢酸やコウジ酸のはたらきにより、様々な肌悩みに幅広くアプローチできるのが特徴です。
施術方法は、PRX-T33をマッサージしながら肌に馴染ませ、拭き取るだけで、施術時間は10分ほどで完了します。1回の施術費用は10,000円〜20,000円が相場です。
従来のケミカルピーリングは、角質を剥離して薬剤を導入する施術なので、ニキビ肌や、毛穴の汚れを除去したい方に向いています。
一方、マッサージピールは真皮に直接働きかけ、コラーゲン生成を促して、肌の内側から肌トラブルを改善する治療なので、たるみ毛穴や小じわの改善をしたい方に向いています。
マッサージピールの効果やメリット・デメリット
マッサージピールの効果の1つ目は、肌の小じわの改善です。
薬剤に含まれるトリクロロ酢酸は、真皮に浸透し、線維芽細胞を刺激するので、コラーゲンの生成が促されます。コラーゲン生成が促されると、肌に弾力が生まれ、しわなどの症状の改善が期待できます。
2つ目は、表皮や角質のくすみの改善です。
薬剤に含まれるコウジ酸には、シミの元になるメラニンを作る酵素の働きを抑える効果があるため、美白効果が期待できます。また、保湿効果にも優れているため、施術直後からしっとりとした肌を実感できます。
3つ目は、たるみ毛穴の引き締めです。
たるみ毛穴は、加齢や生活習慣などにより、肌のハリや弾力を支えているコラーゲンやエラスチンなどの成分が減少することで、肌がたるんで生じます。マッサージピールは、真皮層に働きかけ、コラーゲンの生成を促す効果があるので、肌にハリと弾力が生まれ、たるみ毛穴の解消が期待できるのです。
マッサージピールのメリットの1つ目は、施術直後から肌の透明感やハリ・ツヤの効果が実感できることです。
2つ目は、痛みやダウンタイムがほとんどないことです。人によっては、施術中に少し刺激を感じたり、赤みが出る場合があります。また、施術数日後に、若干の皮むけの症状が出る場合がありますが、ターンオーバーが進んでいる証拠なので、自然に剥けるのを待ってください。
3つ目は、表皮を傷めず真皮を刺激して活性化できることです。
一方、デメリットもあります。
1つ目は、人によっては施術中に、ほてりやピリピリとした刺激があることです。ただし、これは、薬剤が皮膚に浸透する際に起こるものなので、強い痛みではありません。
2つ目は、ダウンタイム中、肌の状態によっては、まれに赤みがでることです。施術後すぐにメイク可能なので、赤みが気になる方は、ファンデーションなどでカバーすることもできます。ただし、皮膚炎のある方や、極度の敏感肌の方は施術を受けられないため、注意しましょう。
3つ目は、妊娠中・授乳中は施術を受けることができないことです。妊娠中や授乳中の女性は、一時的に敏感肌になっているため、肌に刺激を与える施術は、避けた方が良いでしょう。基本的には、授乳が終われば施術を受けられるとされています。
4つ目は、効果の持続性が短いことです。
マッサージピールの効果に即効性はありますが、これは一時的な効果で、持続期間は数日〜10日程度です。マッサージピール本来の効果を持続するには、継続した治療が必要です。
まとめ
マッサージピールはさまざまな肌悩みへの効果が期待できるだけでなく、肌への刺激が少ない、ダウンタイムが短い、施術後すぐにメイクできるといった点から、初めて美容医療を受ける方にもおすすめの治療法です。